1、なぜサロン経営は厳しいのか?

 現在、サロン経営環境は非常に厳しい状況にあり、大手サロンすら消えていく時代です。その理由は、少子化・ 過当競争・人材不足など様々に言われていますが、いずれも本質を捉えたものではありません。私どもが考える その答えは、以下の二つです。

[@ブームに依存した経営の終わり]
 古くは電髪→セット→カット&ブロー→朝シャン&ソバージュ→カラー(+カリスマブーム)と15〜20年 サイクルで、そのメニューを施術しているだけでサロンが繁盛する大きなブームが来ていました。
 しかしカラーブームが落ち着いてからは、革新的なスタイルづくりによって業界を大きく盛り上げる様なブーム はいつまで経っても現れません。おそらくこの先も現れることはないでしょう。デジタルパーマなどのブームは ありますが小さなものです。ブームに乗っていればそれだけで良い、「ブーム依存経営」の時代は終わったのです。 当然トレンドは毎シーズンありますが、カット&ブローやソバージュのようなブームとは質的に異なります。

[Aディスカウントサロンの台頭と既存サロンの戦略不在]
 成長著しいディスカウントサロンが台頭し、既存サロンのお客様が減っています。その理由は「どちらも『身だしなみを 整える』仕事をしている」からではないでしょうか。身だしなみを整える仕事とは、1ヶ月ぶりにご来店頂いたので 1ヶ月で伸びた分を切り、取れかけたパーマをもう一度かけて、1ヶ月前のスタイルに戻すような仕事です。 ディスカウントサロンは、熟練の技術者を歩合制で雇用し「早く・多くの」お客様を回す事で「安く」する戦略を 確立しました。既存サロンも身だしなみを整える仕事で通常の料金であれば、結果は明らかです。
 また既存サロンは、ディスカウントサロンに勝てるほかの具体的な戦略が確立されていません。イメージ志向の サロンもありますが、中身は「身だしなみを整える」仕事が多くディスカウントサロンには勝てません。かといって 既存サロンが利益率の小さいディスカウントサロンに業態を変えても、生き残るのは至難の業です。

 ところが、お客様は身だしなみを整えてくれるディスカウントサロンへ積極的に行っている訳ではなく、大半は 満足していません。本当のお客様のニーズは「おしゃれを楽しみたい」のです。わたしどもはそれが非常に大きい ことに気付き、「おしゃれを楽しみたい」というニーズの束を「ファッション市場」と名づけた上で、そのための 「高付加価値戦略」を確立しました。その結果皆様にご紹介できる成果を手にした事で、これからのサロン経営戦略 はファッション市場における高付加価値戦略だと確信しました。  これからは、回を追ってその戦略をご説明したいと思います。次回は、「お客様の常識が変わった事に気付いて いますか?(身だしなみからファッションへ)」です。